パン作りの材料

パン作りの素材は意外とシンプル。

小麦粉、イースト、塩、水の主材料を中心に身近でそろえられるものばかり。

シンプルな素材から生まれるパンは、配合や捏ね方、発酵方法によってさまざまな味わいや食感を生み出します。

シンプルなだけに素材の違いが味に変化をもたらします。

材料にこだわるのもパン作りの楽しみのひとつです。

《主材料》

グルテンの成形に必要です。30〜40℃

程度がイーストの働きを良くします。

小麦粉

パンの基本となる材料は穀物で、その中で最も一般的なものが小麦粉です。パン作りに適するのは、主にタンパク質含有量が多い「強力粉」。タンパク質は水に加えて捏ねると「グルテン」と呼ばれる粘弾性のある物質になり、網目状の組織を作ることでイーストの出す炭酸ガスを抱きこんでパンをふんわりと膨らませます。

イースト

パンの発酵はイーストによるものです。イーストは幾種もの酵母の中から特にパン作りに向く種類を純粋培養したもの。

イーストには、生イースト、ドライイースト、インスタントドライイーストがあります。

生地に塩味をつける、生地の発酵を調整する、グルテンを引き締めるなどの効果があります。


《副材料》

生地に混ぜると、卵黄の成分であるレシチンが水分と油分の仲介をし、水分を保持しやすくなります。これにより、パンの中身をしっとりと柔らかく仕上げ、生地の老化を遅らせます。

油脂

パンの風味を増し、老化を遅らせる効果のほか、ガス保持力を強めて、釜のびを良くし、パンの容積を大きくします。また、油脂を生地に加えることで成形がしやすくなります。

砂糖

生地の中のイーストの発酵を促進し、甘みを付け、焼き色を良くします。また、保湿性が高いので水分が蒸発しにくく、パン生地の老化防止の効果があります。